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Sho Sugiyama|杉山翔のブログ。自由に書きます。

2013年に読んだおすすめ本10冊

      2014/11/25

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2013年も終わりです。

12月17日に28歳になりました。

誕生日から年越しまで約2週間。毎年、ひとつ年を取ってからの2週間は、1年を振り返り、次の1年を考えるいい期間になっています。

今年は100冊くらい本を読みましたが、これは読んで良かったなと思える本を何冊か簡単にご紹介します。

最初の3冊がベスト3冊。今年は経営者本人が書いた本を中心に読みあさったので、そっちによっています。

photo credit: GViciano via photopin cc

 

 

1. 『不格好経営 —チームDeNAの挑戦』 南場智子

DeNAファウンダー南場智子さんがDeNA創業からの話を書いた本。スピード感があり、読んでいて引き込まれる。文章も分かりやすく、特に人材について言及している部分は参考になる。読み物としても非常に面白く、笑える部分も多い。文中でも触れられているが、チャーミングというのはやっぱり大切な要素なんだと思う。チームの作り方、あり方が羨ましい。チームのメンバーにもまず薦めている、今年の第1位です。サービス・やっていることとしては、2位以下に出てくる、オイシックス、ザッポス、BUYMA、クックパッドの方が圧倒的に好きなんだけど、これが1位。

『不格好経営』 南場智子

同じ目標に向かって全力を尽くし、達成したときのこの喜びと高揚感をDeNAの経営の中核に据えよう。互いに切磋琢磨し、ときに激しく競争しても、チームのゴールを達成した時の喜びが全員に共有され、その力強い高揚感でシンプルにドライブされていく組織をつくろう。そう決めた瞬間だった。

 

 

2. 『ライフ・イズ・ベジタブル』 高島宏平

こちらはオイシックス高嶋宏平さんが書いた、オイシックス創業からの話。こちらも同じく、スピード感があって、引き込まれます。やっぱり文章も非常に分かりやすい上に、読み物としても面白い。南場さんと同じくマッキンゼー出身。マッキンゼー出身の人ってチャーミングというか、やっぱり話も面白く書けるのかなあと思ってしまう。今やっているDress Makersのモデルを説明する時に、オイシックスの話をするとすんなりできるので、こちらもチームのメンバーへは一押しの一冊。嫁は、この本を読んで、(デザイナーとして登録している)私は、オイシックスで言う農家の人なんだ!とやけにしっくりきていた。

『ライフ・イズ・ベジタブル』 高島宏平

携帯電話や宅配便のように、人々の生活が格段に便利になって、それなしの生活が考えられなくなるような、そんな商品やサービスを生み出す—それでこそ、一度の人生を賭けて会社を興すだけの価値がある。

一度きりの大切な人生。長い目で見ると、チャレンジするリスクよりも、いつまでもチャレンジしないリスクの方が実は大きいリスクだ。

人生における最大のリスクは、何も夢中にならないまま人生が終わるリスクだと僕は思う。リスクをとらない人生こそ、リスキーなのではないか。

 

3. 『白い巨塔』 山崎豊子

今年亡くなられた山崎豊子さんの代表作の一つ。僕が初めて知ったのは、2003年、高校三年生の時の冬。受験真っ盛りのシーズンだ。こんな面白いドラマがあるのかと、最優先で毎週見入っていた。大阪大学医学部がモデルと言われている浪速大学医学部を舞台にした社会派小説。本当に大学病院の世界ってこんなとこなのか、と思わず友達に聞いて回ってしまう。もちろんそんなこともなければ、当てはまる部分もあるわけだけど、そういうのは関係なしに人間ドラマとして面白い。それは山崎さん自身も「私がこの小説を書いたのは、医学界の良心を問おうとか、医学界の前近代的な封建性に挑もうとかいうような勇ましい気持からではなく、そこに何よりも強烈な人間ドラマがあると感じたからである。」と言っている。

『白い巨塔』 山崎豊子

人事なんてものは、所詮、こんなつまらぬ些細なことで決まるものなんだ、何もこの場合だけじゃない、他の多くの場合だって、大なり小なり、こうした要素を持っている、人間が人間の能力を査定し、一人の人間の障害をきめる人事そのものが、突き詰めてみれば必ずしも妥当ではない、残酷な、そして滑稽な人間喜劇なんだ。

 

原作の方が面白いとか、1978年の田宮二郎主演のテレビドラマに比べるとクオリティが低いとの声も多いけれど、僕はこの2003年の唐沢寿明主演のものは好き。(田宮二郎のは見てないけど。)演技が仰々しいみたいなこともよく言われているみたいだけど、今の時代そんなこと気にするようなものでもなさそう。半沢直樹だってそうだもんね。半沢直樹とは違い、勧善懲悪ではなく、どちらの生き方・考えも共感できるので、それがまた面白い。

『白い巨塔』DVD-BOX 第一部
『白い巨塔』DVD-BOX 第二部

4. 『ザッポス伝説』 トニー・シェイ

アメリカのオンライン靴小売企業ザッポス・ドットコムのCEOトニー・シェイが書いた本。ザッポスのCEOになる前までの彼自身のストーリーから、ザッポスのCEOとなり、Amazonに買収されるまでの話が書かれている。ザッポスが大切にするバリュー(価値観)についても詳しく書かれていて、こちらもチームづくりの上で参考になる。

『ザッポス伝説』 トニー・シェイ

ほとんどの人にとって、お金儲けをすること、結婚すること、速く走ることなど、それが何であろうと、人生の目標をついに達成したところで長続きする幸福感をもたらしてくれないということです。それにもかかわらず、多くの人はその一生を、自分を幸せにしてくれると考えているものを追い求めることに費やしているのです。

 

5. 『沈まぬ太陽』 山崎豊子

こちらも山崎豊子さんの代表作の一つ。日本航空(JAL)と、当時実在した社員の実際の体験に基づいて脚色、再構成された社会派小説。1985年、僕が生まれた年に起きた史上最悪の死者を出した日航ジャンボ機墜落事故がモデルとなっている。こちらは映画化もされている。実際に社員(小倉寛太郎さんと言われている)が会社から受けた扱いであったり、実際に起きた事故がモデルとなっている(御巣鷹山の話では実名も出てくる)ということもあって、よりリアルにいろんなこと(人間としての根本的・本質的な考え方とか、生き方とか)を考えさせられる。

『沈まぬ太陽』 山崎豊子

人間にとって、やり甲斐のある仕事を与えられないことほど、辛いものはない。

 

6. 『謎の会社、世界を変える。エニグモの挑戦』 須田将啓・田中禎人

BUYMA(バイマ)を運営するエニグモの創業者2人によるエニグモの話。上記『不格好経営』でも思ったが、やっぱり内部で開発をしなくって大変な思いをしているところも多いんだなと、共感したり、上記オイシックス、ザッポスもそうだけど、ビジネスモデルとして参考すべきことが多々書いてあるので、やっぱりこれもチームのメンバーに薦めている。そういう意味じゃ、今年はEC系のサービスの経営者の本によってますね。

『謎の会社、世界を変える。エニグモの挑戦』 須田将啓・田中禎人

熱い夢や希望、自由と責任といった、年収以外の当時欲しかったものは、会社を辞めてエニグモに加わった瞬間に、ほとんどすべて手に入るな、とそのときに思いました。

本当に毎日が楽しい。日曜の夜になると「早く会社行きてえな」と思うほど、それぐらい楽しい。それは基本的に人に仕事をやらされていないからだ。要はどれだけ主体的に仕事をしているかの違いだと思う。

 

7. 『この国を出よ』 大前研一・柳井正

大前研一さんとユニクロ柳井さんが、「憂国論」と「これから日本が、日本人が生き残るにはどうしたらいいか」について書いた本。どちらにも批判は色々あると思うが、僕はすごく小気味よく、分かりやすくはっきりしていてこの2人の考え方は好き。

『この国を出よ』 大前研一・柳井正

ひたすら上司の言う通りに仕事をしているので、壁にぶつかると「もう無理です」とすぐに諦めてしまいます。自分で問題を解決しようとか、そのためのプロセスを学ぼうといった意識が欠如してしまっているのです。

私の経験上、ビジネスマンは入社して3年間、自分で考えることを放棄すると、マニュアル人間を”卒業”することが非常に難しくなります。

今年は、柳井さん、大前さんそれぞれ以下の本も読んだ。こちらも同様に(僕には)気持ちよく読める。
『現実を視よ』 柳井正
『日本の論点』 大前研一

8. 『600万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス』 上坂徹

ビジネス本みたいなのは、知っている経営者本人が書くの以外はほとんど読まないのだけれど、クックパッドについて書かれた本はどうしても読みたくて、この本を読んだ。創業者の佐野さんの言葉がとにかくたくさん引用されているので、クックパッドの思想とかを知るには十分に良かったと思う。クックパッドも好きなサービスの一つ。グッドはやらない、ベストだけをやる。

『600万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス』 上坂徹

 

「本当にどれだけファンが作れて、毎月、商品を買ってくれる人がどれだけ増やせたか。それこそが、コミュニケーションが成功したかどうか、だと思うんです。”この商品を教えてくれてありがとう”という人を、どれだけ作れたか。それを広告効果として追求していかなければといけないと思っています」

「必要なのは、丁寧なコミュニケーションなんです。丁寧なカスタマー分析、丁寧なマッチング、丁寧なマーケティング、丁寧なコミュニケーション。それができるひとつのツールがインターネットであり、テクノロジーなんです。」

「冷静に考えてみると、もともと仕事というのは、楽しいものなんです。本当は、やりたくてやっているんです。実際、仕事から離れてみると、楽しんでいた自分に気づくわけです。でも、ストレスでそれを見失ってしまうし、余裕がなければ気づけない。だからこそ、仕事の環境って、ものすごく大事にしないといけないと思うんです」

9. 『ロスジェネの逆襲』 池井戸潤

2013年の代表ドラマ『半沢直樹』の原作シリーズ。『ロスジェネの逆襲』は、ドラマの最後で半沢直樹が出向となった東京セントラル証券での話。自分が証券会社にいたこともあってか、半沢直樹シリーズの中ではこれが一番面白いかも、と思った。第4作の『銀翼のイカロス』も早く本にならないかな。

『ロスジェネの逆襲』 池井戸潤

「どんな時代にも勝ち組はいるし、いまの自分の境遇を世の中のせいにしたところで、結局虚しいだけなんだよ。ただし、オレがいう勝ち組は、大企業のサラリーマンのことじゃない。自分の仕事にプライドを持っている奴のことだけどさ」

「どんな小さな会社でも、あるいは自営業みたいな仕事であっても、自分の仕事にプライドを持ってるかどうかが、一番重要なことだと思うんだ。結局のところ、好きな仕事に誇りを持ってやっていられれば、オレは幸せだと思う」

 

ちなみにドラマ半沢直樹の原作は以下2冊。

『オレたちバブル入行組』 池井戸潤
『オレたち花のバブル組』 池井戸潤

10. 『リーンスタートアップ』エリック・リース

スタートアップ界隈の多くの人が薦める本。「最初に計画をしっかり立て、戦略を考える」のではなく、かといって、方法論を考えず「とにかくやってみよう」というわけでもない。最小限のプロトタイプをスピード感をもって作って、ユーザーからのフィードバックに基づいて改良していく、(そしてこのサイクルを繰り返していく、)ということの重要性を説きます。この考え方もきちんと共有しないとな。

『リーンスタートアップ』エリック・リース

スタートアップとは、とてつもなく不確実な状態で新しい製品やサービスを創り出さなければならない人的組織である。

 

抽象的に書かれている印象が強かったので(たしか)、以下の本の方がとっかかりには優しい。最小限のリソースで成果を上げていく「リーン・スタートアップ」的な手法が紹介されている。軽いし薄いのですぐ読み終わる。

『グロースハッカー』 ライアン・ホリデイ

次点5冊

10冊に収めようと思ったのだけれど、もう5冊ほど読んで良かったかなと思った本が残っているので、簡単にご紹介。

『Think Simple アップルを生みだす熱狂的哲学』 ケン・シーガル

チームの作り方から、サービスの作り方まで、「Simple」であることの重要性が書かれた本。

『Think Simple アップルを生みだす熱狂的哲学』 ケン・シーガル

「充分によいでは、不充分だ」
スティーブからすれば、その文句はまったく手ぬるい。彼の基準では、妥協する余地はまったくないのだ。人を深いにさせたり、陰で悪口を言われたりすることがあっても、もっとよくできることがわかっているときは、これでいいかと自分を納得させてはならない。

 

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹

僕がよく読む小説は、司馬遼太郎と山崎豊子、村上春樹に村上龍(村上龍は小説じゃなくてノンフィクションの方が好きだけど)くらい。これは2013年の新刊。村上春樹に関しては、学生の頃(と言っても僕が本を読むようになったのは大学生になってから)、「あんま好きじゃないんだよな」と言いながらもだいぶ読んだ。色んな批評・批判もあると思うが、よく分からないし、興味はない。僕の中での村上春樹は、1. なんだかんだ言って文体が洗練されている、2. なんだかよく分からない物語の中に、人生の教訓みたいな台詞が自然といくつも散りばめられていて、それを物語の中に入りながらも、共感する、っていう2つだと思っている。誰か分かりやすい解説者がいるのなら、解説してほしい。

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹

「限定された目的は人生を簡潔にする」

 

『何者』 朝井リョウ

就活をベースに、ごく普通の大学生の日常を書いた話。『桐島、部活やめるってよ』の著者。就活をする学生、「意識高い」「意識高い(笑)」と言ったり言われたりするような学生は是非。そうじゃなくても、若い人(自分が入るかは分からないが)の人間関係とか今時のツール(twitter)を使っての心理描写みたいなのとかがリアルに分かる。2012年下半期の直木賞。今年の『ホテルローヤル』(桜木紫乃)も読んだけど、最近の直木賞作品だと、『蜩ノ記』(葉室麟)が良かったかなー。

『何者』 朝井リョウ

したこともないくせに、自分に会社勤めは合ってない、なんて、自分を何だと思ってるの?会社勤めをしている世の中の人々全員よりも、自分のほうが感覚が鋭くて、繊細で、感受性が豊かで、こんな現代では生きていき辛いなんて、どうせそんなふうに思ってるんでしょ?

 

『僕が六本木に会社をつくるまで』 田中良和

GREEの田中良和さんが、2005年に出した本。GREEがまだ「SNS」でサービスを展開していて、利用者が20-30万人くらいだったころの話。僕が一番最初にやった(=周りで広まっていた)SNSはGREEだった。大学1,2年の頃ですね。当時の田中さんの思想が良く分かる。そもそもサービスがだいぶ違うけど、この本から伝わるGREEのイメージと、今のGREEのイメージはだいぶ違う。個人的感覚だけど。

『僕が六本木に会社をつくるまで』 田中良和

タイミングをつかむことは、無謀とどこが違うんだというかもしれない。そう、無謀であることがタイミングをつかむ条件なのだ。価値とは希少性で、誰もやらないし、多くの人に理解されないことだけに、大きな価値が生まれる可能性があるのだと思う。無謀でなくなってからやっても遅いのだ。

 

『スタートアップ・バイブル シリコンバレー流・ベンチャー企業のつくりかた』アニス・ウッザマン

シリコンバレーを代表するベンチャー・キャピタル「Fenox Venture Capital」共同代表パートナー&CEOで、東京工業大学工学部開発システム工学科出身のアニス・ウッザマンさんのスタートアップの教科書的な本。フェーズに応じた、チームメンバーの役割や、マーケット調査、サービスの展開、マーケティング、資本政策など、スタートアップが成長していくために必要なことを網羅している。ただ、他の本と違って、これ読んでどうすんのという意味ではチームのメンバーには薦めてもしょうがないかなという本。


『スタートアップ・バイブル シリコンバレー流・ベンチャー企業のつくりかた』アニス・ウッザマン

 

資本政策だけに絞った本では、この本がお薦め。

『起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと』 磯崎哲也

 

思った以上に長くなってしまった。来年は、もうちょっと数も絞って厳選して、ゆっくりじっくり読んでいきたいと思っています。

 

 

 

 

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